オギャ――――――――――

「「「えっ」」」


「生まれましたよ~
 元気な女の子です。」

中から出てきた看護婦さんが『中へどうぞ』と言った。

3人で慌てて入るとお姉ちゃんが片手を挙げて『はぉ』だって。


「友里さん抱っこしてあげて~」

お姉ちゃんが友里さんの腕を握った。

友里さんは涙目で赤ちゃんを抱いた。


「風。
 この子の名前は?」

「あのねっっ
 りお!!
 里に緒で里緒。」

「「可愛い名前~!!」」

あたしと友華のハモりにお姉ちゃんが『ありがとっ』って笑っていった。


里緒ちゃんは友里さんのあとにあたし,友華の順番で抱っこした

看護婦さんが病室移動って言うからあたし達3人は先に出て病室の移動準備をはじめた。


「ねぇお母さんよかったね。」

荷物を片付けている友里さんに友華が言った。

『何で??』って顔をしている友里さんをあたしと友華は笑った。


「だって里緒ちゃんの里ってお母さんと同じ字じゃん!!」

友華が言った言葉に友里さんはビックリしてた。

友里さんは嬉しそうな顔で『偶然だよ』って言うけどあれは偶然じゃない。

『友里さんみたいな子に育って欲しい。』ってお姉ちゃん言ってたから。