少年は愛美だと気づかない様子。


愛美は、恐る恐る聞いた。


『あの・・・・・もしかし・・・て・・・・・・多田信也君・・・ですか?』

『・・・・・・・・・・・・え?』


(あわわ・・・もしかして違うのかな?)

愛美の心に不安がよぎる。

そのとき、少年は答えた。


『あの・・・どうして・・・俺の名前・・・。』


その言葉にはっとする愛美。


(・・・!・・・やっぱり!!)