・・・貴琳。
いつの間にあんな逞しい男になったんだろう。
あんなにも幼かったのに・・・。
ずっと一緒だからあたしが1番あいつのこと分かってると思ってたんだけどなァ。
あたしが知らないあいだに、成長してたってことか。
って、あたしなんかお母さんみたい!
まっ。いっかぁ♪




・・・綾姫。
ホントに大丈夫なのか?
見た感じは大丈夫そうだったけど・・・。
つか、オレはまたこんなこと考えてるし。
さっきも綾姫に「泣きたくなったら言え。」なんて言っちゃってたし。
オレどうかしちゃったのかな・・・?
やっぱ好きなのかなぁ。
でも、綾姫はオレのことなんか見てねぇもんな。
オレは、あいつのことを精一杯見守ることしかできないけど。
それでもあいつのそばにいてやろう!!
と、今決めた!


「あっ。もうHRの時間だ!貴琳。座ろぉ!!」

「あぁ。今行く!」




「「綾姫綾姫!!どうだった?久しぶりの会話は。」」

ただいま休み時間中です。
実は1人で↑のようなことを考えていたら
あっという間にHRと授業が終わっていました・・・。


「どうって言われても・・・。普通に話しかけられたから
普通に話してただけなんだけど・・・。」

「んなわけないでしょ?顔。真っ赤だよぉ?」

カァッ///

「えっ?なになに!今の張ったりだったのに。
もしかしてホントになんかあったわけ?!」

・・・コクッ

「なにがあったの!?あたしたちにぐらい教えてくれてもいいでしょ?!」

「実は・・・。」