教室に着くと、美希が窓際のわたしの席に座って寝ていた。
もちろん、何人か男子も居て、それなりに賑やかだ。
そんな中寝られる美希にほんの少しだけ感心してしまう。
あったかいところだから眠たくなるのは分かるんだけど。
わたしは美希に近づき、ポンと肩を叩いた。
美希が眠たそうに目をこすりながら、「んー」と起き上がる。
「あ、響歌ー。おはよー」
「おはよ。遊びの誘いのメールが来なかったから、なんか驚いたよ」
「何、あたしがいつも遊んでると思ってたの? あたしだって家でおしとやかに過ごす時もありますー」
「それ嘘でしょ」
「まあね。でも……」
にやっと美希が笑う。
「土日は疲れて寝てたの。あとマンガ読みまくってた。おとなしく過ごしたって言えるでしょ?」
「それ、だらだらしてたって言うんだけど」
そう言って、わたしはくすくす笑った。