その寒気が二人の前で
襲ってきたのだ!

桃香は、この二人が
このまま付き合えば
周りの人たちを
巻き込む悲劇が
やがて訪れると?

この私にも!二人は
悲劇をもたらすと・・・

どうしよう!

何とかしないと!

桃香がそんな事を
考えて押し黙っていると

「桃香!

どうしたの?

顔色、さっきより

変わったよ」

と心配そうに美果が
声をかけた。

「そう!でも

大丈夫だよ。朝、早くから
 
仕事していたから

急に疲れがでたかも」

桃香はそう言って
事実をはぐらかした。

「私、スタッフ待たせて

いるから帰るね」

桃香は席を立って
出口へ向かって行った
その後を美果と衛が
桃香を見送る為に
進んで行った。

表の駐車場には
ピンクのワゴン車が
止まっていた。

多分、桃香の名前から車体を
ピンクにしている様だ。

桃香を見つけると車の
サイドドアが開いて
桃香を迎え入れた。

スタイリストにメイク2人
そして男女のマネージャが
2人、男のマネージャが
車の運転席にいた。

桃香ほどのスターになると
スタッフも5人もいる。

桃香が車から声をかけた

「明日、学校で話し、しよう?」

そう言って二人の前から
去って行った。