桃香は座ると同時に

「お邪魔かな!」

と言って笑いかけた。

そんな桃香に向かって
写メを撮ろうと
近づく男がいた

すぐにボーイが

「プライベートです

からご遠慮ください」

とその男をたしなめた。

「桃ちゃん!スターって

大変だね」

と衛が気を使うと

「撮影の服や化粧してるから

ばれちゃうけど!

普段はそんなに

気付かれないよ」

3人が同じテーブルに
座って居る。

誰が見ても美男美女だ
まして桃香がいるから
周りの人たちは
3人が芸能人だと
思うのは当然である。

桃香は衛と幼馴染で
美果とは学校での親友
二人の前にいる自分は
幼馴染の千裟への
裏切り者のような
気持ちになった。

千裟のことは
まだ知らない美果にも?

衛といつか話しを
しないと・・

この事が美果と千裟に
知られたら
私は二人の友達をなくして
しまう。

テーブルを挟んで
衛の顔を見てその事
を考えていると

桃香に背筋からの
寒気をともなう
震えがおそい始めた。

桃香は、自分や
身近な人に対しての
危険を察知する
能力を持っている。

その事が判ったのは
母久美子が最初で
あった。