電気を落とした
暗い病院の待合室。

病院だから
携帯は電源を切って
ある。

美果からのメールが
届いているかも?

メールを見れば
美果に会いたくなる。

自分の不甲斐ない
行動で千裟の
病気を悪化させながら
まだ衛は美果に未練があった。

美果と付き合い6ヶ月
とても、楽しかった。

わざと怒らせたり
泣かせたりした
やきもちも焼かせた

美果に会いたい・・・

美果に会う事は・・・

でも、そんな罪深い
事は出来ない。

千裟は今、病気と
戦っているのに!

衛は千裟と美果の
事を考えながら
待合室のベンチの
ような椅子にいた。

救急車の音や
容態の急変で
駆けつける親族

深夜でも待合室は
騒然としていた。

深夜、三軒茶屋の
美果の家では
明後日のキャンプの
準備を美果がしていた

何を持っていけば
いいのか。

初めてのキャンプだから
持ち物がダブらないよう
メールや電話をしているが
衛の携帯は電源が切れて
つながらない。

今まで、こんな事
無かったのに!

メールは毎日1回は
するし、時々
電話が、かかって来て
衛が甘える!子供の様な衛!

深夜に怖い話を
して自分を怖がらせ
る悪魔のような衛。

あの時の怖い話を
思い出した。