千裟の顔色が少し
悪そうだったので
衛は手を
千裟のオデコに
置くとその熱さに
驚いた。

「かずちゃん!

 熱あるよ大丈夫!」

「少しだるい}

その声は千裟の
最悪の容態を
衛に教えていた。

衛は直ぐに

「かずちゃん

 家に帰ろう!」

「通りに出れば

 タクシー止めれるから

そこまで俺

 おんぶするから」

千裟は

「恥ずかしいから

 歩くよ!」

そう言ったが衛は

「大丈夫だよ

 俺のジャケット腰に

巻けばパンツ

見えないから」

「衛のばか!}

千裟は恥ずかしげに
言った。

衛は千裟の腰に
ジャケットを巻き
千裟をおんぶした。

背中の千裟の息の
荒さを感じていると

「衛、あれ歌って」

と千裟の好きな歌を
リクエストした。

それは、クウイーンの

「 I was bone

  to love you 」

*君を愛するために

 僕は生まれてきた*

千裟の家で千裟の
ピアノと衛のギターで
この曲を二人で
演奏し歌っていた。