食べ盛りの高校生
見る見るうちに
目の前の皿を
平らげて行った。

忠雄はお付き合いの
外食が多く
いつもは、少食の
母子だけの夕食
なので、テーブルの
上の料理も少なく
寂しい食事だった。

衛の旺盛な食事を
みて千裟の母順子は

「こんだけ食べて

くれると作りがいが

あるわ・・・!」

と嬉しそうに言った。

「そうなんです!

馬並みに!

食べるんです」

「オイ!マモル

そのウマナミ!

言葉の意味が

違うぞ?・・・」

衛は千裟の顔を
見たが千裟も
判らないようだ

「それはな・・」

と千裟の父忠雄が
言いかけると

「あなた・・!」

と笑いながら
順子が忠雄を制止した。

千裟がふざけた顔で!

「辞書で調べて見よう」

と言うと静かな
曽根家に久しぶりに
大きな笑い声が響いた。

食事が終わり
居間でコーヒーを
飲んでいると

「まもチャン、お風呂

入りなさい」

千裟の母がお風呂を
勧めた。

「おじさんの後入ります」

と答え忠雄の湯上りを
待っていた。

「あがったよ!」

の忠雄の声が聞こえ
衛は風呂に入った。