祖母とハローを家に残し
千裟の家に向かった。
衛の家から北へ距離として
100メートルの所にあり
洋風の洒落た家だ。

駐車場の横に玄関への
階段がある。

衛はチャイムを鳴らすと
千裟が出て来て

「久しぶり!」

と言って2階の自分の
部屋に誘った。

西日が、東にある千裟の
ベットと机を照らしていた。

「カーテン変えたの」

「うん、前のチョッと

 子供ポイから」

ノックがして千娑の
母がミルクティを
持って入って来た。

「まもちゃん!

 久しぶりだね」

「おばさん、お邪魔
 
 します」
 
千裟の母も衛と長い
付き合いで誕生会は
もちろん夏のバーべキュー
などよく衛を呼んでくれ
衛にとっては自分の家
のような感じであった。

千裟とは兄弟のような
関係だと衛は思っていたし
恋愛感情など衛にはなかった。

千裟は衛の姉のように
いつも振る舞い
大人ぶっていた。

千裟は色が白く長い髪で
落ち着きがあり美人だ
衛も千裟が大人っぽく、
見えた。

よく、年上の人に
交際を求められ衛に
相談していた。

また衛の友達も
千裟へのアプローチを
幼馴染の衛に相談して
来た。

そんな時いつも千裟には
付き合ってる人が居ると
嘘を付いていた。

千裟が好きと言うより
大事な人だと
思っていたから・・・
 
テディベアの熊を抱き
千裟がベットに座って
いた。

千裟が中学入試に
合格したとき衛が千裟が
熊の人形が好きだと聞いて

プレゼントに送りたいと
祖父にそのことを告げたら
わざわざ本場ドイツから
買って来てくれたものだ。