バス停から
5分のところにある衛の家は
成城学園駅まで10分の立地条件の
よい家で祖父が建てた家だ。

祖父・祖母も
元気で祖父は薬品会社の
重役である.

衛の兄弟は10歳上と
8歳上の会社員と大学院の
兄の3人兄弟だ。

忘れかけていた時できた
子供で年の差も開いている
末っ子だから
皆から可愛がられている。

特に祖母と祖父の
可愛がり方は
目に入れても・・・・

ことわざのように
衛の言うことは何でも
聞いてくれ、
小学校卒業まで
お風呂や寝室も
祖母や祖父と同じだった。

衛の帰りを待ちわびていた
祖母が衛の

「ただいま!」

 の声を聞き

うれしそうな声で

「お帰りなさい!」

と迎えてくれた。

衛は

「おばあちゃん!
 
お母さんまたお出かけ?」

「そうなの、お友達と
 
芝居を観にいたのよ」

「じゃハローの散歩俺

 やるから」

ハローは円藤家の犬で
衛が生まれた時
衛の守護犬として飼われ
もう16歳の老犬だ。

年のせいか祖母の
足腰が弱って来ている
のを衛は知っている
祖母の健康を気遣い

「おばあちゃん

今日散歩したの?

してないなら

一緒に散歩しよう」

と祖母を誘った
祖母は大好きな孫と散歩
する事が一番の楽しみで
いつもその言葉を
待っていた。