東京丸の内！日本の大企業が
本社をおく丸ビル
その中に千裟の父の会社
帝都鉄鋼がある。

娘の病気を気遣って
会社の同僚や友人に
相談していた千裟の父
に友人の紹介で
望月という５０歳半ばの
女の人が訪ねてきた。

名刺の交換で肩書きが

＜ＮＰＯ　日中フォーラム＞

理事　望月　瑞樹


「本日は、娘さんの

御病気について御相談に

参りました」

望月は、落ち着いた口調で
千裟の父に話かけた。

「娘の腎臓病の事ですか？」

「はい」

望月は周りを気にしてか
小声で！

「腎臓移植の事で曽根さんに

御提案が、ありまして・・」

千裟の父は、ジッと、名刺を見ている。

「日本では、数万人の

透析患者がいますので

移植の順番が回って来るには

何年かかるか、わかりません」

無言で聞き入る千裟の父。

「どうでしょう？

海外で移植するのは」

「海外ですか・・」

「はい、中国です」

千裟の父は少し考え

「中国の医療技術には

問題ないんですか」

「確かに、医療器械は

日本に比べて劣っていますが

技術面では、心配しなくても

よろしいかと」

「そうですか！」

望月は、身体を前に乗り出して

「費用の事ですが」


１）
いつも、そばにいて、黙って僕を励ましてくれた。
苦しんでいる僕を美果の笑顔が救ってくれた。

それなのに、素直に
感謝の気持ちを、伝えられない。

別れを告げに来た美果
なにも、言わないで！

美果の潤んだ瞳でわかるから・・・

２）
教え子に彼氏ができた！
「おめでとう」と素直に言えない
俺がいる。
だって、俺も君が・・・・

気づけよ！見ろよ！
俺の気持ちと情けない顔を

さりげない注意でさりげない
ボディアタック

そのとき君に触れた瞬間の幸せ
変体そのもの