芸能人になり人の目線を気にして
常に笑顔で過ごさなければ
成らなかった。

対人関係や仕事での不満など
ストレスで胃炎が持病に
成ってしまった。

幼馴染の7人と一緒に仕事が
できれば、何の気兼ねもせず
楽しい仕事ができる。

大人の世界の芸能界!
桃香はもう、芸能界から
普通の生活に戻りたかった。

桃香の今の気持ちを気づいて
くれるのは、誰なのか?
孤独な17歳の少女桃香。

店を出て家路に向かうころは
もう午前1時過ぎだった。

桃香のワゴン車は運転手を入れ
8人乗りだ。一人定員オーバーだ。

衛は桃香の車の前で、後5時間で
箱根行きのロマンスカーが
新宿から出て行くから、
渋谷から新宿へ向かう事を
皆に言って一人タクシーで
新宿駅西口まで向かった。

始発の時間まで衛は漫画喫茶で
時間を潰すつもりでいた。

パソコンがある個室の様な
部屋に入り目を閉じた。

しかし、眠ることができない。

ポケットからあのピンクの手紙を
取り出し何度も読み返していた。

美果の切ない気持ちと絶望感が
書かれた手紙。

自分の浅はかな行動で美果に
一生忘れられない傷を負わせた
責任で涙が出て来た。

小杉を殴り倒したところで
美果の負った傷は一生直る事は
ない。自分が傍にいて少しでも
美果の傷ついた心を癒す事が
できれば・・・

*たまらなく、今美香に会いたい*

新宿駅小田急線ロマンスカー
衛は箱根行きの下り線の電車の中。

<後2時間で美果に会える!>

その時間、箱根湯元の上りの
ホームに夢子がいた。

眠れぬ夜を過ごした美果だが
朝方、うたた寝をしていた。

その、美果の寝顔を見ながら
夢子は浴衣を脱いで
ジャージに着替えて、部屋を出て行った。

傷ついた親友を一人にして去るのは
心引けるが衛からの連絡で朝一で
衛が此処に来ると聞いていた。

夢子の学校は名門バレー部だ!
日曜日でも朝から部活がある。