桃香が続けて

「ね!私のバックバンド

 やってよ、みんな!」

「桃ちゃんの、頼みなら

 断れないよな」

大沢がリーダーの竹田に
同意をうながす。

リーダーの竹田が了承すれば
決まりだが千裟の事もあるので
竹田は?

「でも、桃ちゃんの様なスターなら

俺達より人気のバンドが付いて

くれるよ」

その事を言うと桃香の大きな瞳から
涙が零れ落ちた!

「私の事、きらいなの!」

女の涙に男は弱い、演技かも?
でも、桃香の可愛さに・・・

「違うよ!俺達はいつでも、

桃ちゃんの味方だよ」

まだ、桃香は泣いている
その意地らしい姿に翔が!

「どうしたの!桃ちゃん」

「実は、韓国の男のユニットと

コラボで曲出す話があるの!」

芸能界の裏事情を知っている
前田が・・

「桃ちゃんの名前を利用する訳か?」

桃香のような日本人のスターと
コラボをすれば、話題になり
マスコミも騒ぐ韓流ブームもあり
手っ取り早く韓国ユニットを
売り込むことができる。

事実、映画やドラマが始まる前
共演者との、うわさを立てられた。

今度は韓国人!文化も生活習慣も
違い、反日教育も受けている。

桃香はそんな人たちに手を貸す
ことが、できなかった。

「桃ちゃん、俺達でよければ

バックバンドするけど!

事務所がOKしてくれるかな?」

竹田が桃香に聞くと

「大丈夫だよ、多分!

今まで、何でも言われた事

一生懸命、働いてきたから」