美果は泣き崩れながら

「もう！私は汚れた身体だから

　触らないで！」

美果はベンチにふさぎ込む

「違うよ！俺が、全て悪いんだ」

「美果が、死ぬほど悩んでいる

事も知らないで、許してくれ」

衛は、美果の痛々しい傷跡に
手をふれ、

「こんな傷！俺が直すから

気にしないでいいよ。」

「でも・・」

「前のこと、全部知ってたよ

知ってて美果と付き合って

いたんだよ。あの写真も！」

美しい美果、別れたくない小杉は
美果のストーカーになり
衛とのデートを小杉は見て

衛に美果は俺の女だと
あの写真を衛に見せていた。

「あの写メも？」

「俺と付き合う前の事だよ

関係ないから無視したんだ」

全てを知って自分と付き合って
くれていた衛に美果は
私以上の深く大きな愛を知った。

今、美果は自分の浅はかな行動と
衛に対する信頼を疑った
自分に後悔していた！

「こんな身体、衛は抱けるの？」

衛は、傷ついた美果の身体を
抱きしめて

「もう、ずっと美果が！

嫌がる位、そばに居るから」

「衛！ありがとう」

二人の会話に夢子が入ってきて

「小杉がやったのね？」

美果がうなずく

「この近くに、おばあちゃんが

いつも行く旅館があるから

今日は、ここに泊まろう」

衛が二人を誘う

「そうしようよ、美果」

夢子が美果の手を引っ張って
旅館へ３人は向かった。