夢子は無意識にその手紙を取って
読み出した。

「あっ!」

夢子の手が震えた
そのピンクの手紙には

<さようなら!まもる

楽しかった!159日

その1日、1日がまもるで

私の頭の中がいっぱいでした。

まもるの事を考えているだけで

幸せでした。

まもるが教えてくれた色々な事

私は、とても賢くなりました。

まもるが私をいじめてる時も

私は、とても嬉しかった。

毎日毎日、まもるの夢を

見ました。それは、まもると

くらして、大好きなまもるの為に

料理をつくり、まもるの赤ちゃんを

生んで、幸せな家庭にいる私でした。

でも、やっぱり夢だったんですね。

まぶたを閉じればいつもまもるの顔が

うかびます。

お願いです。まもる!

いつか、まもるが天国に来たら

私と結婚して下さい。

それまで千裟さんとお幸せに

暮らしてください。

ごめんなさい。  みか。>


夢子は大きな声で叫んだ!

「翔!来て!」

足の下から、夢子の悲鳴の
ような声にびっくりした翔は

「どうした!夢子!」

叫びながら見晴らし台の下へ
走って行った。

涙を流して呆然と立っている
夢子!

「この手紙みて!」

翔は、手紙を読んで

「美果をさがそう!」

「美果の携帯に電話して

俺は衛に電話するから」

しかし、美果の携帯には
つながらない。