相手チームの
サーバーが打った!

夢子、目掛け飛んできた!
嫉妬に満ちたボールが
夢子を襲う。

夢子はストレートの
ボールには強く
手に伝わるしびれる
痛みが心地よい
やっぱり!私、M だ!

しかし、変化球には弱い!

ストレートの強いボールがきた!
夢子は簡単にレシーブ・・

そのボールは、セッターへ
そして、アタックされポイントが
入る。その瞬間!
彼らの声援が

「ナイス!夢子」の天使の声が
体育館に響く。

手を上げて声援に応えたい!
でも!周りの目が・・・

完全に夢子は全員を敵に回した。

選手交代でベンチに帰ってくると
周りの皆が夢子に誰なの?
彼ら。

まさか!恋人なんて言えない。

「いとこの友達?」

嘘を言って言い逃れた
つもりだった夢子!
しかし、この言い訳が
失敗だった。

夢子に嫉妬とヤッカミを持ていた
皆が紹介して欲しそうな
顔に変わった。

特に三ツ和先輩は
先ほどの怖い顔から
恵比寿様のような顔で夢子に・・

「いとこって誰?」

7人のメンバーを見て
夢子に尋ねた。

困った。どうしよう!
まさか!

先輩がお気に入りの翔の名前は
いえない。

とっさに美果の恋人の衛を
いとこと言ってしまった。
後で美果に言って、
訳を話せばいいと思ったからだ。

しかし!
三ツ和先輩が夢子に
翔を紹介するように
命令して来たのだ。

体育会系の部活の事を知っている人なら
判ると思うが1年生は奴隷!2年生は平民
3年生は王様!監督は神様の上下関係を。

その王様の命令は絶対なのである。

「わかりました先輩」

夢子はそう答える
しか無かった。

試合後、

夢子は観客席にいる翔の
もとへ走りだした。

イケメン7人の中に居る夢子
羨ましそうに
周りの女子が見ている。

翔が夢子を紹介している。

皆は初対面だが
ライブで夢子は
見ているので紹介しなくても
良かったんだが。

「ナイスプレイ!夢子さん」

メンバーは
それぞれ夢子を称えた。

翔が夢子に・・

  「光ってたよ夢子」

夢子にはその言葉が
一番嬉しかった。