夢子は電車の中で母の作った
弁当を食べているが
スポーツ少女の夢子は
食べ盛りだ。

しかし、大食い女だと
翔に思われたくない。

「少しね!」夢子のぶりっ子?

翔は、成城のお坊ちゃん
夢子の演技に応じて

「そうなの?夢子と

夕食、一緒に食べようと

ホテルのレストラン予約

しておいたんだ!」

夢子は、ホテルのレストラン
なんて行った事がない。

「お金高いでしょう?」

「初デートの記念だよ」

「でも!私、服装・・

これでいいの?」

「心配しないでいいから」

そう言って先に歩き出す翔
慌てて夢子は翔の右に寄り添う。

通りに出ると翔が夢子の
右側へと位置を変えた。

*夢子がキョトンとすると*

翔が

「道路側は危険だし、

反対から来る人にぶつかる

可能性が多いから」

その言葉を聴いて夢子は
愛されてると思い嬉しくなり
翔の左手を思い切り
握り締めた。

新宿駅から高層ビルのホテル
最上階の展望レストラン
窓際の席だ。

新宿駅に足早に急ぐ人達
下界の慌ただしさを眺め

夢子は愛する翔と天界にいる
夢のような雰囲気に成っていた。

都会の恋、其の者だ!

ボーイがテーブルをセット
に来て
フォークやナイフなどが
並べられる。

夢子はテーブルマナーなど
知らない。

どうしよう!
どれを使って食べればいいか
判らない。翔の前で恥を
掻きたくない。

スープが運ばれて来た!
翔はスプーンを皿の手前から
外側にすくって飲んでいる。

夢子は翔のまねをしながら
食べ始めた。

早食いの夢子だがマナーが
判らないので、わざと翔より
遅く食べている。

:かわいいね!夢子: