後藤は目を開いてびっくりしていた。 あたしも、自分自身でこんなことをいうなんてびっくりしている。あたしらしくもない、後藤と関わってからこんなことはしょっちゅうで。 「さ、佐藤」 「なに?」 「うれしい、…けど俺……」 「…なに」 何か気に障ることを言ってしまった記憶はないけど、戸惑いながら言う後藤に少し変な気持ちを覚えた。