あたしは恐る恐る足を踏み入れてみた。

実際には感触は変わらないのは分かっている。

これは感触の問題ではない。

オーラ(?)の問題。

周りとは違う存在感がそこにはある。

踏み入れた足が地に触れる。

確認の意味もあり、数回叩いてみる。

特に平気・・・だよね?

よし、行こう!!

さっきまでの遠慮はなく、堂々と歩くあたし。

右も左も色取り取りの花。

こんなに派手なのここだけじゃない?

綺麗だけど・・・なんで?

そんなに特別なのかな。

特別・・・

やっぱり寮、じゃない。

道間違えちゃったんだ、きっと。


そうだ、そうに決まってる。


と自分に言い聞かせる。



「あ、もうこんな時間。早く探しに―――・・・」



「探すって何を?」



!?

歩き始めようとした時、後ろから声が聞こえた。

男の声?

あたしは声の元を振り返った。

そこには、ここの学校の制服を身に纏った男がいた。