肩を落としてうつむいて、全身から悲しいオーラを出してる亜実子は本当にかわいい。
なんか小動物みたいで抱きしめたくなる。
…けども、それとこれとは別!
亜実子をあんな場所に連れてったら、クソ野郎どもが何をしでかすかわからない!!!
どうすれば亜実子をあそこに行かせない方向で納得してくれるかといろいろ考えを巡らせていたために、私は亜実子と托人がこそこそやってんのが目に入らなかった。
「よし!じゃあこうしよう三咲。おれも行く」
「はァァアア?あんた何言ってんの托人。ついさっきやめといた方がいいとか言ってたの、あんたでしょーが」
「おまえと亜実子だけだと危ないかもしれんが…おれもいれば大丈夫だろ」
「その根拠のない自信はいったいどこから……」
また机に突っ伏してため息をつく。
視界の端に亜実子がすっごい嬉しそうにしてるのが写った。
………
「仕方ないなぁ…」