―別に、それならそれでほんとにいいんだ。
私にとって大事なのはそこじゃない。
―ダンっ
「いーい?私が最優先するのは、亜実子が無事でいることなの。それ以外はどうだっていいし、自分がどうなろうと関係ない。あんた達が私がその中学生だってことをばらして、他の人が私を恐がったっていい」
私は女を壁に追い詰めて片手で逃げ道をふさいでつづけた。
「ただし、あんたらや他の誰かが亜実子に危害を加えようとするなら…その時は容赦しない」
恐怖で動けない女を上目遣いで睨みながら、最後にこう言った。
「ぶっつぶすだけだから」