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―バンッ
「三咲!無事か!?」
勢いよく扉を開けた瞬間、おれを目を疑った。
扉に背を向けている三咲、その前に意識を失って倒れている大男。
屋上の隅のほうでガタガタと震えている5人の女。
「あ?托人、あんたこんなとこで何してんのよ」
「何って、おまえが危ない目に遭ってるかと心配で…浦沢ケンヤは?来たのか?」
「心配って!私が負けるわけないじゃんか」
眉毛を下げて三咲は鈴の鳴るような笑い声をあげた。
あわてて目をそらし、倒れている大男をよく見ると、まさかの浦沢ケンヤだった。
「…これ、もしかしなくてもおまえか…?」
「うん。なんか見たことあるな~と思ったら、まさかの向こうは私のこと知ってた」
「…去年の、夏の間の?」
おれは女たちに聞こえないように三咲の耳元でつぶやいた。
三咲は無表情で「…じゃない?」と言った。
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