「急にどうしたの?猛?」



「歩くぞ」



そういって猛は歩き出した。



「えっちょっと!猛?」




「嫌だったんだろ?兄貴たち。」



・・・



「お前、泣きそうな顔してた」


「猛・・・」



「好きなんだろ?兄貴の事。」



猛はそう言ってあたしの顔を見た。



「・・・うん。」



「だったら気持ち伝えるだけでも伝えてこい。後悔するぞ」



ポン


猛はそう言ってあたしの頭に手をのせた。




「伝えた後は俺が慰めてやるよ」



猛が笑顔で言った。


「猛・・・ありがと」



「おう」




そしてあたしたちは歩き出した。