というか風呂よりも今すぐ寝たい。床につきたい。永眠したい。

「…そうですか。ではそのようにお伝えしておきましょう」

カガーさんの弱点は俺に甘いこと。おっしゃこれを利用して…

「あ…」

「お嬢様!」

ふららーんとよろめく俺を片手で抱き留めるカガーさん。おぉっと、初老のくせしてうまそうな上腕二等筋してんじゃねーか。

「カガーさん…あたしちょっと貧血気味みたいで…部屋まで一緒に来てもらってもいいかな…」

あぁ、私のナイト様。どうかふかふかのベッドまで私を誘ってくれぬものか。

「それは全く構わないのですが…お部屋に海藤様をお呼び致しましょうか」