放課後になりました。

部活に行く人、遊びに行く人、家に帰る人、学校に残る人それぞれです。

「あっ!!」

カシャーン。と音がして鉛筆が床に散らばりました。

「恵ちゃん大丈夫?」

恵ちゃんはなんだか慌てている様子でした。

ピンクの可愛いシャープペンを手渡すとすぐに筆箱をカバンにしまいました。

「ごめんね、ありがとう新田くん。それじゃあまた明日。」

そそくさと教室を出ていった恵ちゃん。

少しだけ気になります。

「新田くん数学のノート今日提出だよ?」

「え、あ、忘れてた。ありがとう佐々木さん。」

僕はとりあえず数学のノートを先生に提出しに行くことにします。