ギシギシと音をたてる廊下を渡るとお風呂場がある。
その手前の脱衣所に洗面台が備え付けられている。
「あー、腹減ったぁ。こりゃおかわり確定だな。な、ジュン。」
「ははは、そうだね。」
2人で手を洗って、お母さんの待つ食卓に。
「わぁ、いい匂い。」
クリームシチューの甘い香り。
色とりどりの野菜が乗ったサラダ。
「そうだろう。今日は腕にヨリをかけたからねぇ。」
お母さんは3人分のご飯をよそっています。
「何だよ母ちゃん。何か良いことでもあったのかよ?」
黄色っぽい長机に椅子が4つ。
手前の右側がタクちゃんの、左側が僕の席。
「んー?実はねぇ……はい、ご飯だよ。」
奥側、タクちゃんの向かいがお母さんの。
そして
「父ちゃんから手紙が届いたのさ。」
お母さんの大好きなパパの席。
「父ちゃん今どこにいるって?」
「はい。」
はい。と言ってお母さんがタクちゃんに一枚の写真を渡しました。