そこでは先生がタバコを持っていました。
先生の前に立たされている背の高い男の子。
「あ、あの子……」
僕は見たことがあると思い、依頼書を確認しました。
やはり依頼書に載っていた男の子でした。
「中山、貴様よくもタバコなんか持ってこれたなぁ。」
「…………。」
中山 礼雄(レオ)くん。
珍しい名前。
「確かこの前も、呼び出されてたよなぁ。なんか言ったらどうだ?お?」
礼雄くんは頭をぼりぼりとかきます。
「別に。」
「……このっ。」
凄くふてぶてしい態度。
先生は手を振り上げました。
「ちょっと待ってください。」
すると教室の後ろから女の子の声が。
「タバコなんか持ってきてたのは中山くんが悪いけど。いくらなんでも手をあげるのは無しだと思います。」
黒ぶちの眼鏡をかけた真面目そうな女の子。
篠原 恵ちゃん。
「今回の依頼……やっぱりこの学校の子ばかりなんだ。」
その教室にはあと2人、依頼書に書かれた男の子がいました。
清水 幸男(ゆきお)くんと小松 茂治(しげはる)くん。