僕が空から街を見下ろしていると、茶色い綺麗な髪の女性を見つけました。

すぐに地上に降りてみると、案の定次のターゲット有坂由美さんでした。

「……まだ悪意の芽は出てないみたいだ。とりあえずついていって……ん?」

由美さんの後を追おうと決めた瞬間。

僕の目の前に女の子の顔がありました。

「……へっ?きょ、鏡華さん?」

目の前にいたのは、天使の先輩鏡華さん。

「ちょ、なんかウロチョロしてる天使がいるなぁ、と思ったらあんたかい。」

「はぁ。」

鏡華さんは相変わらず不機嫌そう。

せっかく綺麗な人なのに勿体ないなぁ、と思います。

「で、あんたもこの辺りで仕事なの?ちょっと依頼書見せてみなさいよ。」

鏡華さんは僕から依頼書を取り上げます。

すると不機嫌だった顔がもっと不機嫌になりました。

「鏡華さん?」

その手はわなわなと震えています。

「何なのコレ?あんたと私のターゲット一緒じゃない!!」