タクちゃんはゆっくりと給食袋の回転を止めて、僕の方を見ました。
「また何か人の為に頑張ろうとしてるだろ?」
タクちゃんは少しだけ眉をひそめていました。
「ま、ジュンが辛くならない程度にしときなよ?っていっても頑張っちゃうのは分かってるけどね」
僕はにっこりと笑顔を返します。
「心配してくれてありがとうタクちゃん」
「べ、別に心配してるわけじゃねぇけど……ジュンが暗い顔してたら一緒に飯食う時に美味しくなくなっちゃうじゃんよ。
だから、うちのお母さんだってジュンの心配してんだからさ……その」
恥ずかしくなってしまったのか、最後の方はもごもごと言っていて聞こえなかったです。
「うん、そうだね。ありがとうタクちゃん。僕タクちゃん大好きだよ」
タクちゃんは驚いた顔をして、顔を真っ赤にしました。
「男に大好きって言われたって嬉しくとも何ともねぇや!」
ふん。と言って赤くなった鼻をかいたタクちゃん。
それを後ろから見て僕は笑いました。