「どこかで会えたらいいね」


あたしは、頷いた。



―卒業式―


卒業式・・・


みんなが帰った後にあたしは、屋上に行った。


先生たちが片付けをしているのが見える。


・・・卒業か、、


早かったなあ・・・


みんなと中学一緒だけど、間宮くんには会えない。


もっと喋っとけばよかった。


――ガチャ


あたしは、振り返った。


『!!』


そこに立っていたのは、間宮くんだった。


大きい花束を持って・・・


『帰ったんじゃなかったの?』


「・・・帰ったんじゃなかったの?」


とオウム返しであたしに聞く。


あたしは、少し笑った。


『なんで屋上に?』


「俺、行ったことなくて」


『あたしも・・・』


風が吹く。


春の風。


もうすぐ春だ。


『じゃ・・・』


あたしは、そう言って去ろうとした瞬間・・・


「結城さん」


・・・っとあたしを呼んだ。