王子・・・


あなたは・・・だれ?


―放課後―


「はるっるちゃ~ん」


っと学くんがあたしのクラスに来た。


『学くん、』


「一緒に帰ろうっ」


『ぇ』


「無理?無理?無理?」


っとウルっとした目であたしを見つめる学くん。


あいちゃん助けてー!っと思ったが・・・


「あたし部活だから!また明日ね」


っとあいちゃんが言ったのだ。


『いいよ』


「わーいっ」


あたしと学くんは、教室を出た。


みんな黄色い声を出す。


「どーも」


『!』


あたしの目の前に王子が立った。


すごい迫力・・・


「王子、邪魔だよ」


っと学くんが言う。


「うっせーよ。俺、はるるに用があんだ」


・・・よ、呼び捨て!?


『な・・・っ』


そう言ってあたしの手を引っ張る。


『学くんっっ』


そうあたしは、呟く


しかし、


あたしの声は届かずに学くんは、手を振ってあたし達を見送ったのだった。