「うん。
空港着いたらチケット配られるじゃん。
そしたら、梨絵のチケットと陽のチケット交換する!!
そしたらはると陽、二人っきりになれるじゃん。
んで、梨絵は事情聴取ってことで。」

「え!?
陽くん気付くんじゃ…。」

「だーいじょーぶ!!
俺の演技力に全て任せなさい。」

「いやあの…
じゃあチケット貰ったら久哉くんに渡せばいいのね?」

「うん。
そんとき別のチケット渡すから。」

「わ…かった。」

「おう。
ちょっと荒療治だってことは分かってる。
だけど…陽が痛々しすぎてさ。
なんとかしてやりてぇんだよ。」

「うん。
それははるもだから。
あたしもなんとかしてあげたいって思ってたし。
今のままがいいなんて、そんな風には思ってない。
はるも…
少しは気付いてきたと思うし…。」

「そっか…
ま、俺たちは共犯ってことで。」

「そうだね。
じゃああとは空港でね。」

「うん。
頼んだ。」