そしてヘウ"ンは耐えられなくなったのか、受話器の向こうからは泣き声が聞こえて来た。
かなり参っている。
「ヘウ"ン、明日の朝一でジュリア達を向かわせるから、それまでそこにいて。いい？絶対にいるのよ！」
「はい…」
ナスカは受話器を置き、部屋に向かって駆け出した。
すぐにジュリア達に連絡を取って、今いる街からそのままヘウ"ンの所に行ってもらわないと。
それにしても、
「あの馬鹿、何やってんのよ」
バースが死ぬはずない。あいつは簡単に死ぬような奴じゃない。