桜が舞い散る、
並木通りの下には
制服姿の男女が
共に涙を流し、
別れを惜しみあっていた。
一応、私もその内の1人。
「吏明、また逢おうね??メールもしようね??咲良(サクラ)のこと、忘れないでよ??」
「わかってるよ。いつでも逢えるじゃん、ね??もぅ、さくちゃん、目真っ赤だよ??」
「ウソぉ…最悪」
「後、パンダみたいだょ」
「えぇ…!?顔、ヤバイ??」
「うん、かなり」
「ヤバ、ヤバぁ!!この後、デートなのにぃ!!そんなんじゃ行けないよ…」
「…大丈夫だってば。どうにかなるからさ」
そう言って笑い合う
私たち。
みんな、卒業証書を
握りしめ、
皆に別れを告げていた。