「おっはょーござぃます、先輩ッ♪」

・・・なーんて可愛い挨拶を
あたしがしてるわけもなく
その声はあたしの斜め後ろにいる
学校で可愛くて悠と一緒くらい有名な
甘乃(かんの) 雪南(ゆきな)ちゃんから
あたしの大好きな御羽田先輩に向けて
発せられる
・・・・正直イライラするかも・・

「えー・・・っと、君だれだっけ??」

先輩は小首を傾げながら問う
だがその場にいたみんなが
一斉に振り向いた気がする・・・
ううん、振り向いた。
でも一番驚いたのは雪南ちゃん本人
だったらしく口をぽかんと開けていた

「・・・??・・あっ、比奈乃じゃないか!」

先輩はあたしの存在に気づきあたしの
近くに寄ってくる
嬉しいけど雪南ちゃんがこっちを
睨んでるのは気のせいかーぃ、
・・・どうやら気のせいじゃないらしい
しかも近くにいた友達らしき人たちと
こっちを見ながらこしょこしょ話を
しながら靴箱の方にいった

「おはよーっ!!」
「あっ、おはようございます。」
「今日もいい天気だなー!部活日和だな、なっ比奈乃!」

はぅ!!なにその爽やか100%の
スマイルは!!キュン殺し常習犯め!!
なーんて心の中で軽いツッコミを
入れながらあたしは先輩の言葉に相づちを打つ
そしてキュン殺し常習犯(笑)はその爽やかな
笑顔を残して自身のクラスへ行った