「うぇ~い、イケメン副キャプテンの登場。笑」

「ちゃかすんじゃねぇよ、何してんだって
聞いてんだよ!」

御羽田先輩はいつもみたいな優しい雰囲気はなく
これから喧嘩が始まりそうな剣幕だ

「なにマジになっちゃんてんのよ御羽田くぅん♪
ちょっとお付き合いの申し出してただけぢゃん☆」

御羽田先輩はその話を聞いた瞬間耳を『ピクッ』っと
動かすとあたしの手をつかんで丁度いいタイミングで
来た電車に乗った
哉錐先輩はその電車には乗らずにホームからこちらを
ちらっと見てからまだ待っているサッカー部の方に
絡みに行った

電車が動きだすと少しの沈黙が流れてから
先輩がしゃべりだす

「比奈乃・・・、すまん」

「え?」

「・・・哉錐の・・・こと」

「あー・・・、そんなに気にしてませんよ?」

「・・・・・・・」

先輩は何がいいたげにこちらを見てくるが
とまどって俯く

「先輩、どうしたんですか?」

あたしの方から聞いてみる

「その・・・・、」

「・・・?」

「哉錐になんて・・・言われたんだ?」

・・・・?!やばぃ、先輩赤面してる
かわいすぎる、だめですよ!先輩!!
そんな顔したらあたし勘違いしちゃいますよ??