・・・・・冷たい、恐怖、憎悪。

深い闇に堕ちるような感覚。

・・・あ、光が見える。

温かくて、安心があって、幸せそうな光。

あたしはその光に向かって手を
伸ばす、・・・届かない。

誰かが腰を持っている、そちらを見てみると
さっきの男が・・・・。






「いやああああああぁぁぁ!!」

「?!!どうした比奈乃?!」

気が付くとあたしは保健室のベッドの上に
いた。
隣に御羽田先輩がいて。

あたしはすごく汗をかいて、ポロシャツがとても
濡れていた。

「どうした?比奈乃、いやな夢でも見たか??」

「あ・・・。」

あたしはさっきの夢を思い出し、少し震えた。

「あ、すまない。今のなかったコトにしてくれ。」

先輩は申し訳なさそうな顔で顔を俯かせた

「あの・・・先輩はどうしてあんな所に居たんですか?」

あたしは話を変えた。
先輩の悲しそうな顔を見たくなかったから。

「あぁ、比奈乃にまだ話さなければならないことがあったんだが
話してなくて、探していたら何処にもいなかったから
もしかしてと思っていざ、いってみたら・・・・な。」

なるほど。

でももし先輩が来てくれなかったらと思うと
ゾッとする。

「それで・・・あのヒト達は??」

おそるおそる聞いてみた

「・・・・さすがに女性には手は挙げられなかった
けど谷口は殴ってしまった。」

「?!」

あたしのせいで・・・、

「あたしちゃんと説明します!先生方に!!
だって先輩は仕方ない状況だったんですもん」

「バイトの写真が・・・ね。」

「あ!」

きっと写真で脅されたんだ。
奨学生だからバイトとかしてたらきっと
退学になるだろうからって・・・。

・・・・ほんとあいつ等信じらんない!
普通好きな人にそんなコトできるか!!

・・・・あ!

「先輩!!」

「ん?」

「次はあたしが先輩を助けます!!
先輩を退学になんかさせません!!」

一か八かの賭けに私は出た。