鏡台に座った真奈は
うつむいたまま部屋の隅にある洋服ダンスを

指差す。


「ふふふ…ふふ…」


肩を震わせながら
指をさす真奈は


もはや人間の相を呈していない。



「そこか!」


短く男は叫んで洋服ダンスに駆け寄る。