真奈の視線の先には
小さな本当に小さな庭がある。



その面積の大部分は
旦那の趣味であるバイクの置き場になっていて


片隅には工具などを入れてある
高さ1メートルほどの物置がある。


殺風景な庭。


しかし真奈は少しずつ
花壇を作って花を植えていきたいと


思っていた。



花で囲まれた家なんて
素敵じゃない?


真奈はそう思って
庭からバイクと物置をのけてくれるよう

旦那に持ちかけたことがあったのだが


その答えは


「ダメ!」

の一言だった。