『良い意味であきらめました。
お母さんの思考は変えられないし、それだって愛情なんだろうなって、わかったから。
それに…そういう愛情って、お母さん以外の人からも感じることができるんだな、ってわかったから。』
合わさった目は、自信に満ちていた。
『早坂さん、わたし、早坂さんが好きです。
やっぱり諦めるなんて無理です。
こうやって並んで座っているだけで、胸が苦しいんです。
触れたいんです。
触れて欲しいんです。
海のシャワー室でも、こんな変なこと考えてました。
変な子でごめんなさい。
でも、こんな気持ち、早坂さん以外の人には持てそうにないんです。』
少し声が震えていたけど、強くなったな…
突然、公園横にある大きな家の照明が消えた。
明かりが消えたことにより、
空の色がグッと濃くなり、いちだんと輝きを増す星。