「よろしくお願いします」 メイクを終えて、スタジオに入った。 機材の前には既にスタンバイしているカメラマンやスタッフがいる。 キャメロンはまだか……。 「君が杉山恭介だね。 噂はかねがね聞いているよ」 「あ、ありがとうございます…」 今さらだけど、俺の噂って何? 「先ずはピン用を撮ろうか」 「はい」 先ずは俺からかぁ~…。 どんな評価を受けるだろうか。 とにかく今はやるしかない。 「恭介、準備出来た?」 「はい。お願いします」 「じゃリラックスして。 目線右に……」