タストニア国のブランシェルという小さな村。 村人たちは、明日の成人の儀に備え、祭の準備をしながら皆浮足立っていた。 ただの村人ですらそうなのだから、明日、16歳で成人を迎える若者達の興奮はすさまじい。 「私の華は何かしら?」 「私はコスモス好きだからコスモスがいいな。」 「素敵な華ね。」 「俺は、強い能力の華だったらなんでもいいな。なんなら、食虫花でもいいぜ。」 「俺も〜。」 「夢壊す発言すんな!」 「なんとでもいえ。」 若者の会話は明日行われる華の儀式についてでもちきりだった。