突っかかる。


「そのさ、愛純たちが危なくなっちゃうって............何?一体何があったの?
お願い、私にだけは、教えて?」



梨乃は持っていたハンカチで涙を拭った。



「梨乃は、ここを離れられない。
あっきーの元に行きたいけど、行けないの。」




ぐっ




唇を噛み、ハンカチを持っている手を思いっきり力いっぱい握った。
ツメが食い込んで痛くないの?と、思うくらい強く。





「一条が............。」





梨乃はそう呟くと黙りこくってしまった。