────Ren side





愛純が飲み物を持って先にホテルに戻ったのを確認して、俺は違うほうを向いて話しかけた。

「そこにいるんだろ、なんだよ、盗み聞きしてたわけかよ。俺が気が付かなかったとでも思ったか?ばーか。」

「別に盗み聞きするためにここに来たんじゃねえよ。」

「まあ、ちょうどいい。お前に話がある、蒼。」