「今、ちょっと弱音吐いた?
それとも・・・
もし今冗談で言ったなら怒るよ。」

私の目を見つめたまま
うろたえる訳でもなく、
特にしぐさもなにもせずに冷静に答えた。

「弱音吐いたわけでも、冗談言ったわけでもない。」

「へぇ............。
本当にばかだよね。
さっき言ったじゃん、誰を相手にしても負けることはないって。
負けないんでしょ?だったらそんな例え話要らないじゃない。
私、許さないんだから、死ぬだなんて言っちゃ。」

「許さないんだからっ.................。」

この涙は一体何なんだかよく分からない。
頬を伝って流れ、砂浜にポトポトと落ちていく。
きっとこの涙もいつか、海が浚っていくだろうな。



「泣かせてごめん。」


また私を抱き締めた。


「本当だよっ、もぉ~・・・。」


「何度も言うけど、俺はずっと...............愛純を守り続けるから................これだけは忘れんなよ。」