「失礼しまーす」
保健室のドアを開けて中に入ると先生は椅子に足を組んで座っていた。
「もう先生！あたしは校則違反なんてしてません！」
そういいながら先生に歩み寄る。
先生はクスッと笑った。
「先生はやめて下さいよ、梨奈さん」
先生は立ち上がって冷蔵庫を開ける。
「だってここは学校だよ？先生って言っとかないと間違えそうだし」
そういいながらあたしはベッドに座る。
先生はあたしにいちごオレを手渡し左隣に座る。
懐かしいなぁ……。
いちごオレかぁ…。
色々思い出すよ…。
「いいじゃないですか、今だけでも僕を陽と呼んでくださいよ」
そういってあたしの右手をギュッと握る。
そんな風に言われると先生……いや、陽ちゃんは可愛いって思っちゃう。
あたしは陽ちゃんの頭に優しく触れる。
「分かったよ、陽ちゃん。ごめんね？」
「梨奈さん……可愛いです」
そういってあたしの唇に優しい触れるだけのキスをした。
