あ、ここはいつもは通されない間だ。 若奥様も、後ろからついてきた。 その顔は青ざめていた。 やっぱり大奥様は、 この家の長なんだ。 大奥様の顔が見えた。 肝が据わっているってこういう人のことを言うんだ・・・。 「あんたが、木蓮の友禅作家か?」 「はい」