───やっぱり高校生になっても治らない。


“男性恐怖症”──。




──パシッ─!


、…!?


「待て!なんで避けんの?」


その人は、あたしを追いかけて手をつかむ。



「──っ、」

「あ、ごめん!初対面でいきなり、手なんか握って」



すぐに離してくれたけど、────やっぱりダメだ。




「いえっ、違うんです…っ」

「足くじいてないの?」

「そ、そういうんじゃなくて、………」



話すことすら、普通の女の子みたいにしゃべれない。



「あ、あたし、“男性恐怖症”、……なんです…っ」

「…は?」

「と、…というわけなので、失礼します」




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