「……アハハッ」


ケータイの画面に写るアイツを見せられた私は、苦笑いを浮かべるしかなかった。




「もう、伊吹先生ってちょータイプッ」


真由子が目を輝かせる。




「……えっ」


真由子、アンタあんなヤツがタイプなの?




……有り得ない。


ちょー有り得ない。




あんなヤツのどこがいいわけ?


アイツ、みんなの前では王子様演じてるけど、本当はちょーサイアクなんだから。


性格なんか俺様だし。




みんなに振りまいてるあの笑顔は、"ニセモノ"なんだから。


みんなダマされてるのよ、あの俺様数学教師に。